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*peak positions, if any, are based on Billboard singles chart archives

2011年9月3日土曜日

Stephen Bishop


   "Careless" (1976 ABC Records USA) 


基本的にこの人は「奇人変人(最近聴かない言葉ですが)」の部類に入るのだろうと思います。
"Tootsie" soundtrack で彼自身がヒットさせた"It Might Be You" や、"White Nights" のsoundtrackでPhil Collins & Marilyn Martin が#1 Hit にまでした "Seperate Lives" からは、生粋の West Coast 風 Singer/Songwriter と言うイメージしか湧きませんが、実態はかなり「変な」人、良く言えばArtistic な人なのだろうな、と思います。('80年代のアルバムジャケットのファッションセンスが端的にそれを物語っていると思えてなりません。Art と言えばArtなんでしょうが)
彼は以前、Facebookならぬ MySpaceに自分のFan Pageを持っていて、"Bishmas" と言う Xmas Album をFree Download させていた時期があります("Bishmas" は自主制作に近く枚数が少ないので希少価値、所謂レアアイテムです)。7曲ある筈のアルバム中6曲しかUpされてなかったので、「後1曲Upしてくれれば完成するんだけど、ダメ」とMailしたことがあります。 当時のMySpaceは1頁当りの最大収容曲数が6曲だったので、7曲を一度にUpできないのは承知の上。「ローテーションで上げてくれれば済むのにな~、CDが手に入らないんだからそのくらいしてよ」と思ったのですが、まあそんなリクエストは簡単に無視されるだろうとタカを括っておりました。
すると割とすぐに、「その曲だけ手元にないんだよ、これで全て」とフランクな返信が来ました。多分、本人からだったろうと思います。これだけMajorな人が、Far East から来たFan Mailにこんな(ある意味、間抜けなとも言える)返信をすぐに返してくれる。Stephen Bishopらしいな、と思ったのを良く覚えています。
"Careless"は、今はなき ABC Records から出されたMajor Debutで、"Save It For A Rainy Day", "On And On" の大ヒットを産みました。ジャケ写もイケメン風で格好良いのですが、何か「決め手」に欠けると言うか、完成度をワザと高め切らずに出しているようなイメージが残るアルバムでもあります。昔はそれが、何となく中途半端な気がして嫌だったのですが、最近では「それがきっと、Stephen Bishop のキャラなんだろうな」と思うようになりました。何か「隙」のようなものを残しておかないと、不安なんじゃないでしょうかね。
まあ、"Save It For A Rainy Day"と、"On And On"、2曲を聴くために買っても絶対に損のないアルバムではあります。後は数年後に Laura Allan がカヴァーする "Never Letting Go" も捨てがたい名曲でしょうか。
*"Save It For A Rainy Day" (Hot 100 #22, AC #6)
 "On And On" (Hot 100 #11, AC #2)




"Bish" (1978 ABC Records USA)
これがABCからの2枚目、シングルヒットは "Everybody Needs Love" 1曲のみでした。
CDも長らく日本盤しかなく、私も仕方なく日本盤CD買って持っていた時間が10年近くあります。
(最近、US盤も出ているようですが、"Careless" と同時にこれも日本盤紙ジャケが出てしまったので買うならそちらがお勧めです。Gatefold 型のLPジャケットを結構忠実に再現しているので)
'78年には、John Belushi 主演の映画 "Animal House" の主題歌も出していますが、権利関係からかこのアルバムには未だに未収録。Best 盤で聴くしかありません。
"Looking For The Right One" も中々の名曲、たまに誰かがカヴァーしているのを見掛けます。
*"Everybody Needs Love" (Hot 100 #32, AC #5)



"Red Cab To Manhattan" (1980 Warner Bros. Records USA)
このアルバムには少しだけ思い出があります。1980年は私にとって就活の年で、某TV局の面接をあてもなく受けていました。その場で意気投合した友人が(結局、二人とも試験には落ちたのですが)、「最近、Stephen Bishopの新しいの買ったからダビングしてやるよ」と言って、数日後にカセットをくれ、結構長い間、何かのご縁と思い持ってました。ただ、カセットのダビング音質が最悪だったので、「これでStephen Bishopも終わったか」と言うイメージが暫く拭えませんでした。
ある時、ジャケットに惹かれてLP買ってみたら、何のことはない、中々優れた楽曲揃い。中でも、Adult Contemporary Chart でしか売れなかった "Send A little Love My Way" は秀逸。安易なカセットダビングで全てを判断してはいかん、と思い知ったアルバムでもあります。
これも長らく、CDは日本盤だけでしたが、数年前に、US盤もWounded Bird レーベルから出ています。
* "Send A Little Love My Way" (AC #31)


"Sleeping With The Girls" (1986 Polydor Hong Kong)
これはちょっといわく付きのアルバムです。1986年に香港Polydor (Universal)だけでリリースされ、結構長い間、レアアイテム(お宝)の極みでした。内容は、まあそこそこですが、Cascadesの "Rhythm Of The Rain" のカヴァーと、前年にPhil Collins & Marilyn Martin がヒットさせた "Seperate Lives"のセルフカバー(Original)を初めて収録したのがこのアルバム。
最近、日本盤紙ジャケで再発されています。



"Bowling In Paris" (1989 Atlantic Records USA)
"Red Cab To Manhattan"以降は、"Tootsie" を代表に映画のサントラに断続的に登場しつつ、主にSongwriterとして活動していた Stephen Bishop が、最後にMajor Label (Atlantic) に残したアルバムです。残念ながら、Billboard Hot 100 にチャートインは叶いませんでしたが、AC Chart では "Walking On Air" と "Mr. Heartbreak"がそこそこの成績を残しています。前者のproduceはPhil Collinsで、"Seperate Lives" 以来の交友関係を何となく彷彿とさせています。
* "Walking On Air" (AC #13)
  "Mr. Heartbreak" (AC #42)



"Best Of Bish" (1988 Rhino Records USA)
80年代のStephen Bishopは、映画のサントラに1曲だけ、と言うパターンも多かったため、必然的に彼の曲を網羅したいならBest盤が必要になります。レギュラーアルバムだけでは、とても彼の全貌は見えません。その1枚目が多分これだったろうと思います。"Bowling In Paris" の1年前に、USのre-issue専門レーベル、Rhinoから出ています。
Daryl Hannah 主演の "Summer Lovers" に入れた "If Love Takes You Away (1982)
言わずとしれた "Tootsie" の主題歌 "It Might Be You" '(1983)
Dudley Moore 主演の "Unfaithfully Yours" 主題歌 "One Love" (1984)
加えて、'88年当時だとアメリカでも日本でも入手困難だった、"Sleeping with the Girls" 収録の "Seperate Lives" セルフカヴァーが収録された、とてもお得なアルバムになっています。
ただ結構、古いので、そろそろこのベスト盤自体がレアものになっているかもしれません。
* "If Love Takes You Away" (AC #22)
  "It Might Be You" (Hot 100 #25, AC #1)
  "Unfaithfully Yours (One Love)" (Hot 100 #87, AC #4)


"On And On -The Hits Of Stephen Bishop" (1994 MCA Records USA)
前作のRhino Best には入れられなかった(Rhinoが権利をクリアしきれなかった)楽曲が幾つかこの盤には収録されています。
まずは、"Bish" (↑)の処でも書いた、"Animal House" (1978)
次に「オッと、そんなのも」と思うのが、'79年の "China Syndrome" soundtrack に収録した "Somewhere Inbetween"、更には'80年の "Arthur" に入れていた "Only Love" 等が彼名義のCDとしては初収録モノです。(US盤CDでは、と言う意味ですが)
尚、"Seperate Lives" の Accoustic Version も新たに収録されてます。
* "Animal House" (Hot 100 #73) 


"A Dance Of The Heart, His Best & More" (2003 EMI Records UK)

 Best 盤2枚出した後、(正確には2002年にMCA-USAからMillenium Collectionが発売され、"Looking For The Right One" のAlternate Take 等も初CD化されていますが)、それでもまだ1曲だけCDに入ってない映画のサントラ曲がありました。
'86年、Tom Hanks 主演の映画 "Money Pit" soundtrack に入れた "The Heart Is So Willing" と言う中々の名曲。サントラがCD化されてないため、長らくCDでは聴けない曲でしたが、このUK版Bestで、それが解決しました。他には、"Sleeping With The Girs" にのみ収録され、この時点ではまだレアものだった、"Rhythm Of The Rain" も収録されています。
* "The Heart Is So Willing" (AC #31)


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