"Another Night" (1979 Atco/Atlantic Records USA)

正直言って、最初はかなりバカにしてました。
どうせ日本のレコード会社が日本で売るために作ったんじゃないの、的な。
当時、良くあったんです、その手が。
Dick St. Nicklaus, Tony Sciuto...etc.
今を時めく David Foster & Jay Graydon =Airplay ですらそんな風にも見えましたから。
当時の私にとっては、日本のRadioではなくFENで On-Air されるか否か、
Best Hit USA ではなく、MTVが取り上げるか否か(79年だと、まだMTVは無かったですが)
が、レコード買うかどうするか、の判断基準(何でもかんでも買うほど、学生に金は無い)
でしたから、これもきっとそうだとばかり決め込んでました。
実際、新星堂でも、石丸電機でも、良く売れてたし、曲も掛ってましたが、
「どうせ、Steve Lukather がギター弾いてるだけのAORだろ」と、ずっと思ってました。
日本独自のシングルカット、って言うのも当時の私の評価にはマイナスでしたね。
確か、"Feeling Like We're Strangers Again" か何かが日本では1st singleだった筈。
丁度、Eaglesの "The Long Run" から 3rd single として "I Can't Tell You Why" がカットされた
時期でしたが、これは当初 "Sad Cafe" をカットするつもりが、日本のWEAが "I Can't --"を
カットしたら売れたので、USでもこれを3rd single にしたと言う経緯のもの。
"The Long Run" の中で、"Sad Cafe" (David Sanborn の Sax が何とも言えない)は屈指の名曲
だったので、日本のレコード会社が全く余計なことをするもんだ、と腹が立っていた折も折でした。
…と言う評価を一変させ、「ん?、なに?、買ってみるか」と思わせたのは、
① Todd Rundgren の名曲 "Can We Still Be Friends" をカヴァーしている。
② そもそも、タイトル曲は Holliesの "Another Night" じゃん。
に、ほぼ同時に気付いたから。
で、いざ聴いてみれば、後にStevie Woodsがカヴァーする "Take Me To Your Heaven" なんて
オリジナルの名曲もあり…
「なんだ、そうならそうと、最初から言ってくれりゃ良いのに」って感じ。
Vinyl も最初はUS盤を買ったものの、ノイズが酷く、日本盤に買い替え。
未だにCDは日本のみでのリリースですが、これも約15年前に即買いし、未だに大事にしてます。
まあ、たまには、日本のレコード会社も、良いものを見つけてくる、と言うお話でした。
* "Another Night" (Hot100 #94)
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